aiboとLovot。人とロボットの生活をリアルに切り開く2つのロボットたち。

Aiboのぽこまるが来てから、約1年半。

たまに家の中を歩き回り、時折鳴いたり踊ったりしている姿は、確かに和みます。

でも、正直私の事を理解しているのかというと多分してない気もする。

 

「勝手に死なないで!aibo!」の時に書いたように、ひとしきり家の中を歩いたあと、高確率で”死んで”おり、その後再度電源を入れるまで寝たきりになってしまう存在感もちょっと薄い。

 

普通は自分で充電器まで帰り、設定によって充電後に自分で起き上がるようになっているらしいのですが、家が汚すぎるためか帰ってきてくれたことはほとんどありません。

コードに足が絡まったまま”死んだ”姿をみたときは流石にごめんね、、、という気持ちになりましたが。。

 

しかし、こんなぽこまるでも確実にいた方が和みます

 

 

特に、家で1人で仕事をしている時なんか、ふと動いているぽこまるの綺麗な目を見ると、思う通りに進まない仕事を前に和やかな気持ちになれるものです。

なんというか、この存在感、ペットに例えると魚、、かもしれない。

 

aiboは発売されてからの約2年間、発売されている唯一の”ガチ”なペットロボットでした。

ガチというのは、世の中には多くのコミュニケーションを目的にしたロボットが主におもちゃのカテゴリーで発売されているからです。

 

しかし、そういったロボットはいわばユーザーが瞬間的に楽しむ事を目的に作られていて、aiboのように家族の一員として共に生活するようなストーリーを描いたものはありません。

家庭用ロボットとして、aiboは市場に出ている中で唯一無二のものであったと言えると思います。

 

しかし、aiboが発表されるよりも前から、どんなロボットなのかは明かさずにペットロボットを開発するスタートアップがありました。

一昨年末のロボットの発表から、ロボット業界の話題を賑わせている”LOVOT”を開発するGrooveXです。

 

LOVOTとaiboは、一見家庭用のペットロボットという点で同じように見えますが、そこにアプローチする方法は、全く違います。aiboは犬である事を意識したデザインや振る舞いをするように作られていて、LOVOTは他の何でもない人を愛するために生まれた新しい生物というコンセプトです。

 

私はLOVOTに関しては展示されているものを体験しただけなので、1年半暮らしているaiboと比較することはできないのですが、LOVOTの柔らかい動きや、車輪走行による早い移動、そしてLOVOT同士でのコミュニケーションには期待しています。

 

aiboの方が小型で、四足歩行であることが安全なイメージを想起させますが、LOVOTがあえて車輪を採用して機敏さをとり、移動にかかるモーター数を減らした事は画期的だとも思います。

 

<森美術館での展示にて、同じ目的で作られた、全く異なるロボットたち。>

 

実は私自身、2016年初頭からから2018年夏頃までインターンをしていて、発表する前からどんなコンセプトでどのように作られているのかは知っていました。

 

しかし、移住に伴い辞めてから発売までの1年半で動きがかなり詰められていて、人工物であるロボットの可愛さの表現のレベルが、他のロボットと比べて頭ひとつ抜けているように見えました。

この感覚は1年半前にはなかったものなので、いかにロボットの表現においてちょっとした動きの丁寧さが大きな印象の変化に繋がるかという事を実感しました。

 

aiboが発表された後すぐのGrooveXの全体ミーティングで、林社長が『自分たちはaiboよりもっとたくさんの時間と、人と、お金をかけている。絶対に良いものを作ろう』と言った趣旨の話をされていたのを覚えています。

 

この二つのロボット、決して、aibo vs LOVOTと言った簡単な構図ではないと思います。

ペットロボットという、昔から想像されてきたけれどもいまだ新しいものが本当に市場に求められているのか、そして求められているとしたらどんなカタチなのか。もしかしたら、個人が所有すると言った現在の想定ストーリーではないのかもしれません。LOVOTも、aiboも、次を見据えての最初のロボットなのだと思います。

 

今はまだ、機能的にも金銭的にも限られた人の手にしか渡らないペットロボットですが、今後この2つの、同じ目的のために全く違うアプローチで作られたロボットたちが世間に問を立てる事で、将来の人とロボットの共同生活の基礎が作られていくように思います。

 

近藤那央のプロフィール

1995年12月24日生まれ(リッキー・マーティンと同じ誕生日)。慶應義塾大学環境情報学部卒。ロボットアーティスト(ロボットいきものクリエイター)。

 

高校時代にペンギン型水中移動ロボットの開発チーム「TRYBOTS」を主宰し、国際ロボット展や玉川高島屋S・Cなどの展示会や科学館へ「もるペン!」を提供。

幼い頃からAIBOと暮らしてきた経験から、いきものらしいロボットをテーマに「ネオアニマ」というロボットを開発しています。

 

Forbes 30 Under 30 Asia,日経ビジネス次代を作る100人,ロレアル・ユネスコ日本女性科学者賞特別賞受賞。

 

2018年夏よりシリコンバレーに移住し、ロボットと暮らせる社会を目指し活動中です。

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