音楽と共に10代を振り返る
どうも、DJ後藤あゆみです。
先日、普段あまり手をつけないところを片付けていたら、ある物を見つけました。
東芝の「gigabeat U」
小学校高学年、周りが突然「MP3プレイヤー」を持ち始め、音楽を携帯するということを知りました。
私がgigabeatを買ってもらったのは13歳。
薄型でスリム、シャープなデザイン。10年くらい前のものですが、今見てもかっこいいと思います。
そういえばMP3プレイヤーって、いつから持たなくなったんだろう。
あんなに流行ったiPodも、使ってる人を見なくなりました。
あの頃はわざわざCDから曲を取り込んで、MP3プレイヤーと同期させていました。
音楽を携帯するのには手間も時間もかかっていた、それでもイヤホンの繋がる先は必ずMP3プレイヤーでした。
しかし今はスマホがあれば、聴きたい曲をいつでも無限に聴けるし、曲を取り込む必要もない。
イヤホンの繋がる先はほとんどがスマホです。
今も音楽を聴くためだけに、MP3プレイヤーを持ち歩いている人がいるのかなぁ。
中学生から高校生の時まで、毎日持ち歩いていたため画面はキズだらけ。
長年同じ物を持ち続けないサッパリした性格で、物や思い出を過去に散々捨ててきた私。
昔の物は全て捨てたと思っていましたが、これだけは捨てられなかったようです。
見つけた時、部屋で1人静かに「おおおお…」と声をあげました。
中学生の時は何を聴いていたのかな、あまり思い出せないな。
静かにドキドキしながらそっと電源を入れてみました。
ライブラリを見てみると、
●ゴスペラーズ
●Keiko Lee
●久保田利伸
●Earth,wind&fire
●DAISHI DANCE
●quasimode
●小野リサ
あぁ、そうだった。こんな癖があったかもしれない。
同年代の友達と音楽の話が合うことはなかったなぁ。
握りしめていたgigabeatから不思議な力を感じて、私は10代の頃へフラッシュバックしました。
18歳、かわいい。(自分で言ってる)
中学生の頃、流行っていたのは嵐。とにかく嵐さんよ。
学校にジャニ誌の切り抜きを持ってきていた子がいました。
私は嵐が6人グループだと思っていて、「それはV6だ」とよく怒られました。
テレビをつければ嵐が出ない日はなく、ジャニーズに全く興味を示さなかった母もまんまと嵐に取り込まれました。先日のコンサートも相当楽しかったようで、帰ってきた母はイキイキして少し若返ったように見えました。
嵐が存在する限り、母の女性ホルモンは分泌され続けるように思う。
それと、EXILEの印象があります。
坊主に剃り込みを入れて、EXILEの影響受けちゃったよみたいな人をよく見ました。
私はEXILEがどんなグループかをよく知らず、「みんな歌うの?」とか「何代まであるの?」とか真剣に聞いちゃってました。
高校生でもその実態をつかむことができず、しまいにはサッカー選手とEXILEメンバーの見分けがつかないところまで重症化。そして今も、何人いるのかは知らない。
GReeeeNが急に出てきて、急にみんな歌い始めました。あの爆発的な勢いは衝撃でした。
あとミスチルやコブクロも、なんとなく耳にしていました。
そうだ、カラータイツやスキニーが流行り始め頃だったかもしれない。
リボンのついたカンカン帽とか、ヒッピーヘアバンドとか、いろんなものを頭に乗せていた時代がありました。
その頃の私といえば、学校と塾の行き来だけをしていました。
あまりテレビを見る時間がなく、流行にとにかく疎かったし、興味も示しませんでした。
なんとなく高校に進学し、まぁまぁ勉強し、現在は臨床検査技師。
振り返ってみると、過去の自分が現在の自分を作り上げているんだなぁ。
数々の人生の選択をしてきた結果が今の私。
今の人生の選択が未来の私を作る。
当たり前のことだけど、なんかすごい。
今日の夜ご飯の選択とか、明日着る服の選択とか、何気ないことも慎重になりそうです。
と、長い長いフラッシュバックでした。
以前、The New York Timesの「大人になってからの音楽の好みは、14歳の時に聴いた音楽で形成される」という記事を読みました。10代の時にリリースされた曲がその後の好みに影響を与えている、というような分析結果でした。
ということは、
私が今聴いているハウスやテクノは、ゴスペラーズの影響を受けているのか・・・?!
いや、なんか違う気がする。
小学生の時に映画「スウィングガールズ」を見てから、今もジャズが好きです。
毎年SAPPORO CITY JAZZを見に行き、今年は昼間からビール飲んで踊っていました。1人で。
ジャズバーに顔を出すことも。
ジャズってプレイヤー同士が楽器で会話しているような、アドリブや駆け引きがあって、生で観て聴くのが面白いんですよねぇ。
EW&Fは塾の送り迎えの車内で聴かされていて、ソウルやファンクが自然と体に染み付いていました。
「パパが中学生の時はねぇ、」とよくソウルを語っていた父を誘って、去年来日公演に行きました(社会人になって初の親孝行かもしれない)
父が子供の頃に聴いていたバンドが目の前にいるなんて、もう感激、めっちゃ泣いてた、私が。
というか父、14歳の時に聴いた音楽に影響されすぎなのでは。もう40年近く聴き続けていることになりますね。
あと今に繋がることといえば「流行の曲に興味がない」ということくらいでしょうか。
音楽に限らず、髪型もファッションもメイクも、全く流行がわかりません。
雑誌は滅多に買わないし、テレビは見ないので捨てました。
ずっと同じ系統のファッション、同じメイク。もしかしたら私は今、すごいダサい女なのかもしれない。
みんな、指摘しないでいてくれてありがとう。
あまりにも古かったらそっと教えてほしい。
全員に当てはまる結果ではないかもしれませんが、当たってる人もいるかも。
部屋で眠っているMP3プレイヤー、久しぶりに起こしてみませんか?